新幹線の学割は、JRが指定した学校の学生・生徒が片道100kmを超える区間に乗るとき、乗車券の運賃が2割引になる制度です。特急券やグリーン料金は割り引かれません。使うには学校が出す「学割証」が必要で、えきねっとやスマートEXでは学割の乗車券を買えないため、みどりの窓口か話せる指定席券売機で購入します。
2026年3月14日からは、往復乗車券の発売終了にあわせて仕組みが少し変わりました。学割証1枚で、片道の学割乗車券を2枚まで同時に買えます。旅の手続きでは、JR各社と日本学生支援機構(JASSO)の公開情報を2026年11月2日に確認し、帰省や受験の前に押さえておきたい点を順にまとめました。
新幹線の学割とは|乗車券が2割引になる3つの条件
学割(学生割引乗車券)の対象は、運賃の部分だけです。JR東日本のよくあるお問い合わせ「学生割引(学割)とはどのような割引ですか。」には、利用区間の営業キロが100キロメートルを超えると運賃が2割引になる、と書かれています。条件は次の3つです。
- JRから指定を受けた学校(中学・高校・大学・専修学校・各種学校)に通っている
- 乗る区間の片道の営業キロが100kmを超える(JR東日本の案内では「101キロ以上」と表記)
- 学校が発行した「学校学生生徒旅客運賃割引証」(学割証)を窓口に出す
新幹線でも在来線でも、距離の条件を満たせば使えます。時期の制限もなく、年末年始やゴールデンウィークの繁忙期も対象だとJR東日本の「学生割引乗車券」の記事で案内されています。
| きっぷの種類 | 学割の対象 |
|---|---|
| 乗車券(運賃) | 2割引 |
| 特急券(指定席・自由席) | 対象外 |
| グリーン料金・寝台券 | 割り引かれない |
| トクトクきっぷ | 学割は使えない |
割引の計算は、運賃を2割引にしたあと10円未満を切り捨てる方法です。JR東海のきっぷのルール「学生割引乗車券」に、この端数の扱いが載っています。仮に運賃4,560円の区間なら、2割引で3,648円、10円未満を切り捨てて3,640円という計算です。特急券の代金はそのまま足されるので、新幹線全体で見ると割引は運賃の分にとどまります。
2026年3月14日からの変更|往復割引の終了と「学割証1枚で2枚まで」
2026年3月13日で、JRは往復乗車券と連続乗車券の発売を終えました。JRグループの2025年10月8日のプレスリリースによると、片道601km以上を往復するときの「往復割引」(往路・復路それぞれ1割引)も同時に終わっています。
学割については、2026年3月14日から割引条件が変わりました。1枚の学割証で、片道の学割乗車券を2枚まで同時に買えます。行きと帰りの2枚を一緒に買えば、往復でも学割証は1枚で足りるということ。日本学生支援機構の「往復乗車券及び連続乗車券の発売終了について」でも、往復や連続の行程は従来どおり1枚の学割証で使えるとJRに確認した、と案内しています。
以前の解説には、学割と往復割引を併用できる前提で書かれたものが残っています。いまは往復割引がないため、その計算は当てはまりません。帰省で長い距離を往復する場合、運賃の割引は学割の2割だけと考えておくと予算を立てやすいはずです。
学割証のもらい方|発行は学校、有効期間は発行から3箇月
学割証は駅ではなく、通っている学校が出すものです。指定学校かどうかも学校に問い合わせるよう、JR東日本のFAQは案内しています。申し込みの窓口や方法は学校ごとに違うので、学生課や事務室の案内を確かめてください。

日本学生支援機構の学割証の取扱いに関するQ&A(令和8年6月)は学校向けの資料で、発行の考え方がわかります。
- 発行は、帰省や受験など、決められた目的で旅行する場合に限られる
- 科目等履修生や研究生などの非正規生には発行できない
- 外国人留学生は基本的に対象外。ただし正規生として在籍し、ほかの学生と同じ学生証を持つ場合などは対象になることがある
- 休学中の学生にも発行できる
- 「1人10枚まで」といった枚数の制限は、機構の基準にはない(学校が独自に決めている場合はある)
- JR以外の鉄道会社では使えず、通学定期券の購入にも使えない
有効期間は、JR九州の旅客営業規則(2026年10月1日現行)では、一般の学校用の学割証は発行の日から3箇月間と定められています。早くもらいすぎると期限が切れるので、旅行の日から逆算して受け取りましょう。
学割証には、乗車する区間などを書き入れてから窓口に出します。何を書くかはJR東日本の記事どうしでも説明が少し違うため、書き方に迷ったら駅の窓口で聞くのが確実です。
学割乗車券の買い方|みどりの窓口と話せる指定席券売機
学割の乗車券は、みどりの窓口か、オペレーターを呼び出す「話せる指定席券売機」で購入します。JR東日本の新幹線での学割の記事には「インターネットでは購入することができない」とあり、窓口に寄る時間を見込んでおく必要があります。
- 学校で学割証を受け取り、乗る区間などを記入する
- 駅のみどりの窓口か、話せる指定席券売機へ行く
- 学割証を出し、片道1枚か、行きと帰りの2枚かを伝える
- 新幹線の特急券も、同じ窓口でまとめて購入する
- 乗るときは学生証を必ず持って行く
旅行を始める前なら、当日でも購入できます。JR東日本のFAQによると、買うときに学生証を見せる必要はなく、家族などの代理でも購入が可能です。一方、払いもどしをしても学割証は返ってきません。
指定席をいつから取れるかは、旅の手続きの新幹線の予約はいつから?で、座席の選び方は新幹線の座席の選び方で紹介しています。
ネット予約で学割は使える?えきねっと・スマートEX・e5489の扱い
ネット予約のサービスは、乗車券と特急券を一緒に扱う仕組みが多く、学割証の提出に向きません。各社の公式の案内をまとめると次のとおりです。
| サービス | 学割の扱い | 出典 |
|---|---|---|
| えきねっと(JR東日本) | 学割を適用した乗車券は申込不可。特急券だけ予約し、乗車券は窓口で買う | えきねっとQ&A |
| 新幹線eチケット(JR東日本) | 学生割引は適用できない | えきねっとQ&A |
| スマートEX(JR東海など) | 乗車券と特急券の一体型のため、割引証は使えない | スマートEX よくあるご質問 |
| e5489(JR西日本) | 割引証の提出が必要な乗車券類は、原則として予約の操作ができない(駅決済で駅受け取りなど、例外の注記あり) | e5489の規約 |
えきねっとで特急券を先に押さえる場合は、申込みの画面で「乗車券を購入しない」を選びます。えきねっとQ&Aによると、「乗車券を購入する」を選ぶと割引なしの乗車券の金額で支払いが確定し、あとから学割にはできません。支払い方法に「駅支払い」を選んだ場合も、学割は使えないとされています。
えきねっとの割引きっぷは、乗車券と指定席特急券がまとめて割り引かれます。JR東日本の記事でも、こちらのほうがお得な場合があると紹介されていました。予約サービスごとの違いは、旅の手続きの新幹線のチケット予約方法で比べています。
使うときの注意|学生証の携帯と、本人以外の使用
学割の乗車券で乗るときは、学生証を携帯しなければいけません。旅行中に係員から求められたら見せる必要がある、とJR東日本は案内しています。学割証の裏面にも使用上の注意が書かれているので、受け取ったら一度目を通しておくと安心です。
本人以外が使った場合などの扱いは、規則で決まっているもの。JR九州の旅客営業規則 第167条では、使える人を限った割引の乗車券をほかの人が使ったときや、証明書を持っていないときは、乗車券を無効として回収するとしています。さらに第264条では、無効の乗車券で乗った場合、乗車駅からの普通旅客運賃と、その2倍の増運賃をあわせて払うことになります。
中学生については、4月1日の中学入学から運賃が「おとな」に変わります(JR東日本「子供はいつから大人の金額?」)。学割の対象校として案内されているのは中学以上なので、受験で新幹線に乗る中学生も、学校に学割証を相談できます。
よくある質問
新幹線の特急券も学割で安くなりますか?
安くなりません。学割の対象は乗車券の運賃だけで、特急券やグリーン料金は割引の対象外です。
学生証だけで学割を使えますか?
使えません。購入には学校が発行する学割証が必要です。買うときに学生証を見せる必要はありませんが、乗るときは携帯が必要です。
往復で帰省するとき、学割証は何枚要りますか?
1枚で足ります。2026年3月14日から、学割証1枚で片道の学割乗車券を2枚まで同時に買えるようになりました。
えきねっとで学割は使えますか?
学割を適用した乗車券は申し込めません。特急券だけを予約し、乗車券は学割証を持ってみどりの窓口で買います。
家族が代わりに学割の乗車券を買えますか?
買えます。JR東日本のFAQでは、代理の方でも購入は可能とされています。
まとめ|学割は乗車券だけ、買うのは窓口、学割証1枚で2枚まで
新幹線の学割は、100kmを超える区間の乗車券が2割引になる制度です。特急券は割り引かれず、ネット予約では学割の乗車券を買えないので、窓口か話せる指定席券売機を使います。往復でも学割証は1枚でよく、有効期間を考えて学校で早めに受け取るのがコツです。
旅の手続きでは、新幹線のきっぷや予約の決まりが変わったときに、記事を順に見直していきます。
※本記事は、JR東日本・JR東海・JR西日本・JR九州と日本学生支援機構の公開情報を2026年11月2日に確認し、旅の手続き 編集部が整理したものです。運賃や割引の条件は変更されることがあるため、購入前に各社の最新の案内と駅の窓口でご確認ください。
最終更新:2026年11月2日/プライバシーポリシー・免責事項・お問い合わせ