北海道は、東京23区の約37倍という広大な面積を持つ日本最大の道で、エリアごとにまったく異なる顔を持っています。夏は涼しくラベンダー畑と大自然、冬は良質なパウダースノーとスキーリゾート、春秋は世界自然遺産の知床と五稜郭の桜・紅葉と、四季すべてが旅のベストシーズンになりえます。この記事では、北海道旅行をエリア別に徹底解説します。
北海道へのアクセス
本州から北海道へは飛行機が主流です。羽田〜新千歳空港は約1時間30分。LCC(ジェットスター・ピーチ等)を使えば片道5,000〜10,000円台で移動できることも。2016年に北海道新幹線が新函館北斗まで開通し、東京〜新函館北斗は約4時間で結ばれています。道内の移動はJR(特急・快速)、高速バス、レンタカーを組み合わせます。広大なため、エリアを絞って旅程を組むのがポイントです。
【札幌エリア】都市と自然が共存するベースキャンプ
さっぽろ雪まつり(2月)
毎年2月上旬に開催される「さっぽろ雪まつり」は、大通会場・すすきの会場・つどーむ会場の3会場に巨大雪像・氷像が立ち並ぶ世界的なイベントです。1950年から続く歴史ある祭りで、毎回200万人以上が訪れます。高さ15m以上にもなる精巧な雪像は、海外建築物や有名キャラクターをモチーフにしたものが多く、その技術力に圧倒されます。入場無料(一部有料席あり)。
札幌市内の観光スポット
時計台(正式名:旧札幌農学校演武場)は1878年建造の北海道開拓期を代表する建物で、国の重要文化財。観光客の期待を裏切ることでも有名ですが(笑)、内部展示は北海道の歴史を知る上で興味深い内容です(入館料200円)。大通公園は1.5kmに渡る緑道で、夏はとうきびワゴン、秋はオータムフェスト(全道の食と酒が集結)、冬は雪まつりと年間を通じてイベントが開催されます。郊外の羊ヶ丘展望台からはクラーク博士の像と広大な牧草地が見渡せます。
【富良野・美瑛エリア】北海道らしい丘陵風景
ラベンダー畑(6〜8月)
富良野のラベンダー畑は北海道旅行の象徴的な景色。中でもファーム富田(上富良野)は、7月上旬〜中旬の見頃時期には一面に紫色のラベンダーが広がり、背後に十勝岳連峰が連なる絶景が楽しめます(入場無料)。ラベンダーアイス(350円)やラベンダーポプリなどのお土産も充実しています。
美瑛のパッチワーク丘陵と「青い池」
美瑛の丘陵地帯は、麦・じゃがいも・トウモロコシなどの畑が色とりどりのパッチワーク模様を描きます。自転車またはレンタカーでゆっくり回るのがおすすめ。美瑛町から約20km、美瑛川沿いに位置する「青い池」は、コバルトブルーの水面と白樺の木立が幻想的なスポット(駐車場500円、常時開放)。Apple社のMacOSの壁紙に採用されて以来、世界中から観光客が訪れるようになりました。
【函館エリア】歴史とグルメの港町
函館山夜景・五稜郭
函館山山頂(334m)からの夜景は、ナポリ・香港と並ぶ「世界三大夜景」に選ばれています(現在は公的機関による明確な選定基準はないものの、人気は本物)。くびれた地形の両側に市街地の光が広がる「宝石箱をひっくり返したような」絶景は必見。ロープウェイ(往復1,500円)か車でアクセスできます。五稜郭は1866年完成の星形要塞で、五稜郭タワー(展望台入場900円)から星形の全体像を俯瞰できます。春には桜の名所としても有名。
函館朝市
JR函館駅前の函館朝市は毎朝6:00〜(冬は8:00〜)から開いています。活きイカの踊り食い(時価、シーズンにより)や海鮮丼が名物。「どんぶり横丁市場」では10店舗以上が並び、ウニ・イクラ・カニが乗った豪華な海鮮丼を2,000〜4,000円程度で楽しめます。
【知床エリア】世界自然遺産の手つかずの自然
知床半島は2005年に世界自然遺産に登録された北海道の秘境。知床五湖(原生林に囲まれた5つの湖)のウォーキング(自由歩行期間は無料、ヒグマ活動期は2,500円のガイド付きツアー必須)や、知床半島をクルーズ船で巡るシーニッククルーズが人気です。ヒグマ・キタキツネ・エゾシカを野生で目撃できる可能性が高く、自然観察の聖地として国内外のネイチャーラバーに愛されています。冬(1〜3月)は流氷クルーズも。
北海道のグルメ総まとめ
海鮮三種の神器|ウニ・イクラ・カニ
北海道のウニは礼文島・利尻島産のキタムラサキウニとバフンウニが二大ブランド。6〜8月が旬でこの時期のウニは格別の甘みがあります。イクラは塩漬けより醤油漬けが主流で、旬は秋(9〜10月)。毛ガニ(旬は春と秋)・タラバガニ(旬は冬)・ズワイガニ(北海道ではオオズワイ)の3種が揃います。二条市場(札幌)・函館朝市・釧路和商市場などの市場で新鮮なものが手に入ります。
ご当地ラーメン3スタイル
北海道には3つの代表的なラーメンスタイルがあります。札幌の味噌ラーメンは、炒め野菜と濃厚な味噌ベーススープが特徴で、バターコーンをトッピングするのが定番。旭川の醤油ラーメンは、豚骨と魚介のダブルスープに醤油を合わせた深みのある味。函館の塩ラーメンは、透き通った澄んだスープとあっさりした塩味が上品な一杯です。各都市のラーメン横丁や専門店で食べ比べを楽しみましょう。
乳製品とスイーツ
北海道の牛乳・バター・チーズは日本国内シェアの約50%を誇ります。十勝平野を中心とした酪農地帯では工場見学も可能。六花亭(帯広)のバターサンド、白い恋人(石屋製菓、札幌)、ロイズのチョコレートが北海道定番土産三種。ソフトクリームは道内各所で地元の生乳を使った種類が楽しめます(ファーム富田、小樽運河周辺など)。
北海道のウィンタースポーツ
ニセコ・富良野・ルスツ
北海道のスキー場は、世界最高水準のパウダースノー(日平均積雪量が多く、軽くてドライな雪質)で世界中のスキーヤー・スノーボーダーが集まります。ニセコはオーストラリア・欧米からのインバウンド客が多く、英語対応のスキー場として国際的知名度が高い。富良野スキー場はゲレンデからの十勝岳の眺めが抜群。ルスツリゾートは3山・18コースの広大なゲレンデと温泉施設が充実しています。シーズンは通常12月〜3月下旬。
おすすめシーズンと旅のヒント
北海道旅行のベストシーズンは目的によって異なります。夏(7〜8月)はラベンダー・知床・アクティビティのシーズン。本州の猛暑を避けて北海道へという旅行者も多く、最も旅行者が多いピーク。冬(12〜2月)はスキー・流氷・雪まつりのシーズン。春(4〜5月)は観光客が比較的少なく、五稜郭の桜・春の野花が楽しめます。秋(9〜10月)は紅葉と海鮮の旬が重なる穴場シーズン。広大な道内を効率よく回るにはレンタカーが必須で、主要都市間はJR特急を活用しましょう。